■英米のスピーチの達人に学ぶ!■
「重要なメッセージは文書に落とせ」と言われ続け、表意文字である漢字を駆使する日本人と、小学校から国語の時間にスピーチを学ぶアメリカ人との間には、「英語」の壁に加えて、「パブリック・スピーキング」という大きな壁が存在します。大勢の人間を前にしたスピーチやプレゼンのみならず、ビジネスの交渉の場においても、相手の話のポイントを正しくつかみ、自分の考えを明確に相手に伝えるスキルは必須です。
どうすれば人を説得し、動かすことができるのか。英米の要人のスピーチは、そのための最高の生きた教材です。本書では、英米のリーダーたちの名スピーチをずらりと揃え、NHKやCNNで同時通訳者としても活躍する東京外国語大学の鶴田教授と、海外勤務15年に及ぶみずほ証券英国現地法人の柴田氏が、それぞれの専門的立場からコーチします。
■アメリカとイギリスのスピーチを聞き比べる■
CDに収録したスピーチは、ケネディ大統領が冷戦下の西ベルリンで、20万人の聴衆に自由主義の大切さを訴えたスピーチ、サッチャー首相のフォークランド紛争勃発の日のスピーチなど、時代をつくってきた感慨深いものばかり。聞き応え十分のラインナップです。
説得力のある話し方、情感に訴える話し方といったテーマ別に、アメリカとイギリスのスピーチを比較しながら、パブリック・スピーキングの要諦を学びます。
■シャドーイングの素材としても最適■
まさにパブリック・スピーキングのお手本といえる英米トップのスピーチは、シャドーイングの練習素材としてもぴったりです。間の取り方、強調のための繰り返し、声の音量や音域の使い方、スピードの緩急まで、正確に聞き取りながら真似して口に出し、自分のものとして体得しましょう。
【本書の内容】
Chapter1【スピーチの構成と書き方】
即興スピーチとスピーチ原稿付きスピーチの比較
●マーガレット・サッチャー首相:首相就任の即興スピーチ
●ジョン・F・ケネディ大統領:私はベルリン市民である
Chapter2 【話し方と話法】
ユーモアの盛り込み方、プレゼンテーションの仕方
●エリザベス女王:クリスマスのメッセージ
(エリザベス女王の音声のみ、CD未収録。テキスト学習となります)
●バーバラ・ブッシュ大統領夫人:ウェルズリー大学の卒業式のスピーチ
Chapter3 【説明責任を果たすスピーチ】
アメリカとイギリスにおけるスピーチの位置付け
●ジョージ・W・ブッシュ大統領:2005年の一般教書演説
●トニー・ブレア首相:2005年の首相就任演説
Chapter4【説得力のあるスピーチ】
聴衆を説得する具体的手法と、聞き手のあるべきスタンス
●ロナルド・レーガン大統領:ブランデンブルク門のスピーチ
●マーガレット・サッチャー首相:フォークランド紛争勃発の日に
Chapter5【情感にあふれるスピーチ】
聴衆の感情にどう訴えるか
●ロビン・クック下院院内総務:イラク戦争に反対して辞任するときのスピーチ
●ヒラリー・クリントン上院議員:母校ウェルズリー大学125周年記念スピーチ
補章【専門的な内容のスピーチ】
経済・金融を例にした専門性の高い内容のスピーチの攻略
●アラン・グリーンスパン連邦準備制度理事会議長:経済シンポジウム閉会の辞
●ゴードン・ブラウン財務相:予算演説
(両名の音声はVOAニュースから収録しています)